AJAPE の誕生
日本とペルーの関係が100周年を迎える1999年(平成11年)のことであった。
100年前に、ペルーから日本への移民の逆転現象が始まるとは誰が想像していただろうか。今から約14年前からペルーにいる日本人移民の子孫、そしてそうでない人が日本へと渡るようになった。かれらは、先祖の故郷にルーツを求める人、それまでペルーで経済的な安定が困難だった人から構成されていた。
奇しくも100年前にペルーへの日本人移民がペルーに定着したように、かれらも多様な理由から日本に定着するようになっていく。月日が流れ、日本に根付いていく中で結婚、子どもの誕生等の人生の転機を迎え、ペルーへの帰国はどんどん後回しになった。
現在、日本にいるペルー人はスペイン語話者集団の中で最大となっている。しかしながら、日本社会への適応に未だに困難を抱えている。それは外的要因だけではなく、自分たちの不注意による内的要因も根本にある。
このような状況を鑑みて、同胞が文化や芸能等の多様な分野を軸に集まるようになった。そして、1994年に在京ペルー総領事館の呼びかけにより日本在住の知識人による組織が編成され、日本にいるペルー人の文化交流や生活水準の改善に努め始めた。それまで、日本では多様な民族的・文化的背景およびペルー国内の異なる出身地から構成される団体は存在していなかった。同胞の生活改善や文化交流を気に掛ける団体もそれまでは存在していなかったのである。
すばらしい同胞の働きかけと異なる背景や日本での職種の垣根を越えた団体が設立され、現在でも活動を継続している。わたしたちの団体は、1999年8月14日に設立され、日本ペルー共生協会(Asociación Peruano-Japonesa)と命名され、頭文字をとってAPEJA(アペハ)として親しまれるようになった。その後、現在のAJAPE(アハペ、Asociación Japones-Peruana para la Integración)へと改称して現在に至っている。
本文は機関紙第1号(2001年発行)を抜粋して、掲載用に加筆・修正・意訳された。
沿革
1994 年
アペハの前身団体であるグループが日本にいるペルー人有志により形成される
1999 年 8 月 14 日
任意団体として日本ペルー共生協会(アペハ)の誕生
2005 年 10 月
理事会で日本ペルー共生協会の法人化が可決され、団体名をAJAPE(アハペ)へと改称
2006 年 7 月
東京都より特定非営利活動法人の認証を受け、8月に登記完了
正式名称:特定非営利活動法人日本ペルー共生協会
2016 年 7 月
理事会で日本ペルー共生協会神奈川の設立が可決される
2017 年 3 月
神奈川県より特定非営利活動法人の認証を取得
正式名称:特定非営利活動法人日本ペルー共生協会神奈川
2019 年 8 月
AJAPE 創立 20 周年記念式典